INTERVIEW そのデザインは、見た目も、
機能も、ゆずらない

企画 <車両企画>

C.S デザインセンター プロダクト第2グループ
シニアエキスパート
2011年 新卒入社
デザイン学部 生産造形学科 卒

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PROFILE

幼少期よりクルマが好きで、高校生の頃から自動車デザイナーを目指し、大学ではプロダクトデザインを専攻。就職活動時には、個に寄り添っていると感じた乗用車に対して、人々の生活を支えるトラックは街の風景にもなっているということに気がつき、その社会インフラとしての役割に魅力を感じる。そして、ISUZU採用実習に参加し、学生と社員が一緒になってものづくりに取り組む姿勢や、親しみやすい人柄に触れたことが入社の決め手となった。

現在の仕事内容

ピックアップトラックの内装デザインを担当しています。私たちの仕事は、企画や設計部署から出てくる情報、市場調査から得た情報を基に、コンセプトを設定するところからスタートします。そして、「こんなクルマだったらいいな」というスケッチと、「もっとこうしたほうがいい」という言語化を繰り返し、段々と実現可能かつ先進的という理想へと近づけていくのです。その後、実際にその車両を販売する立場の方々へのプレゼンとフィードバックを経て、仕上げていきます。かっこいいだけを追求すると、内装部品の配置と整合性がとれなくなりますし、生産側の意見も取り入れなければ実際に量産する時につくりにくいクルマになってしまいます。この「デザインと機能性の両立」を乗り越え、最適を追求していく過程は非常におもしろいと感じています。

仕事のやりがい

これまでの経験に頼ってしまうと、新しいアイデアや挑戦的なデザインが生まれにくくなります。たとえば、未来の街を想像した時、その景観に今のトラックのデザインは合いませんよね。きっと未来っぽいトラックが走っているはずなんです。そんなふうに頭の中にある固定観念を一度捨てて、純粋に理想を追求する時間を持つように意識しています。そう思うようになったのは、過去に携わったプロジェクトで、限られた時間でリカバリー案を提出する必要があったことがきっかけです。これまでの常識にとらわれず、新しい要素をデザインに取り入れたところ、プレゼン後に関係者から拍手をいただけ、お客様の期待を越えていくというやりがいを感じました。「型にはまらない」を意識することは、この仕事をしていく上では欠かせないことだと考えています。

ISUZU ID 実現のために

検討したデザインを商品として世に出すには、設計や開発などさまざまな部署との連携が不可欠ですから、「相互尊重」はいつも大事にしています。私たちがデザインでゆずれない部分があるのと同様に、彼らには彼らで守るべき要件があります。意見が衝突することもありますが、お互いに「いいものをつくりたい」という共通の目標があることを忘れてはいけません。だからこそ、一方的にこちらの意見を押し付けるのではなく、相手の立場を尊重することが大切です。そして、妥協ではなく、お互いに歩み寄った上での「共感」によって進めていくべきだと考えています。そのために必要なのは、丁寧なコミュニケーションを重ねて、お互いに深く理解し合うこと。それが、よりよいものづくりの重要な鍵だと思います。

A Day scheduleとある一日のスケジュール

08:30
送り子どもを保育園へ。朝の送りはいつも私が担当しています。
09:30
出社フレックスタイム制度を活用して出社します。
10:00
資料作成スケッチをしながら、社内レビューに向けた資料作成を行います。
12:15
ランチ会社の食堂で同僚と一緒に食事をとります。
13:30
打ち合わせ検討しているデザインの課題や今後の進め方について、設計担当者やサプライヤーと協議します。
15:30
社内会議グループ内で検討内容を共有し、さまざまな意見をもらいます。それを基にデザインの修正やつくり込みを行います。
19:30
退社

今後の目標

これまでは一担当者として業務に携わることが多かったですが、これからは全体を俯瞰した立場で、チームをリードする役割を担っていきたいです。近年は才能のある若手がどんどん入社してきていますから、彼らの個性を引き出し、より新しいデザインを創出し続けられるチームにしていきたいと考えています。目指すビジョンを的確に共有しながら、過干渉をすることなく、とにかく思いっきりデザインに没頭してもらえる環境づくりをしていきたいですね。ゆくゆくは、インテリアグループ全体を統括できるようになり、これからの時代の変化に合わせた新しいデザインをつくりだしていきます。

皆さんへのメッセージ

私たちがつくる商用車は、運転する方にとっては「職場環境」に他なりません。ある意味、オフィスをつくっているような感覚です。これは、乗用車とは違った大きな特徴になります。また、社会を支えるインフラであり、街の風景の一部にもなるようなものだと思っています。使う人のことを考えながらも、スタイルと機能性を高次元で両立させることは非常に難しいですが、それこそが他にはないやりがいです。アートではなく、プロダクト。このデザインのおもしろさを、多くの方に知っていただきたいです。是非、私たちと一緒に世界の「運ぶ」を創造していきましょう。

※取材当時の情報です。